思想の言葉:現代思想

  • 投稿カテゴリー:現代思想
  • 投稿の最終変更日:09/24/2016

徳永恂

 「既成の社会体制のなかから、これと対決して、新しい価値原理を探求して、人間性を回復しようとする、人類の不断の思想という営み。既成の体制に大きな価値を見出したり、過去に批判の基準を求める思想との対立とその克服という営みを、人類は行なってきた」

ニーチェ

「神は死んだ。神は死んだままだ。我々が神を死なせたのだ。あらゆる殺害者の中の殺害者である自分たちを、我々はどう慰めればよいのか?」

F・ジェイムソン

 「このようにジャンルや言説の古いカテゴリーが消滅しつつあることは、かなり違った形でではあるが、contemporary theoryと時たまに呼ばれているものの中にでも、見出すことができる。一世代前には、職業的哲学の専門的言説というものが、まだ存在していた。サルトルや現象学者たちの偉大な体系、ウィトゲンシュタインや分析哲学や日常言語学派の哲学の著作がそれである。また、哲学の言説は他のアカデミックな学科の言説、たとえば政治学や社会学や文芸批評の言説からは、はっきりと区別することができたのである。今日われわれは、そうした学科のすべてを含むと同時にどれにも属さず、単に「理論」とだけ呼ばれるような種類の言語表現を、しだいに多く目にするようになってきた。こうした新しい種類の言説は、一般にはフランス、あるいはいわゆるフランス的な理論に結びついているのだが、だんだん広範囲に広がりつつあり、哲学らしい哲学の終わりを告げるものとなっているのである。たとえば、ミシェル・フーコーの仕事は、哲学と呼ぶべきなのだろうか、それとも、歴史、社会理論、政治学のいずれと呼ぶべきなのだろうか?今日言われているように、そんなことは決定できないのである」